プロペシア錠
プロペシア錠の有効成分は「フィナステリド」です。フィナステリドには、AGA発症のきっかけとなる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の発生を抑制する働きがあります。なお、プロペシア錠は一般名「フィナステリド」としても広く認知されています。
プロペシア錠は世界で初めてAGA治療に効果がある薬として開発されました。世界60ヶ国以上で使用されており、最もポピュラーなAGA治療薬といっても過言ではありません。なお、日本で承認されているのはMSD社のプロペシア錠(0.2mg/1mg)とジェネリック医薬品のフィナステリド錠(0.2mg/1mg)のみで、それ以外は認可が出ていません。世界中で偽物のプロペシア錠が作られているため、安心して使用するためにも個人輸入の通販サイトなどで購入せず、必ずクリニックで処方してもらいましょう。
プロペシア錠はもともと前立腺肥大症の薬として開発されました。頭髪の毛母細胞と同様、前立腺はジヒドロテストステロンの影響を受けてしまうため、フィナステリドの投与によって前立腺肥大症や前立腺がんの改善に効果が期待されたのです。前立腺肥大症・前立腺がんの臨床試験中に患者の薄毛を改善する効果も見られたため、薄毛治療薬としての開発がスタートしました。
プロペシア錠はAGAの改善に効果が見込まれる治療薬ですが、そもそもAGAとはどのような薄毛症状を指すのでしょうか。AGAの特徴やメカニズムについてお伝えします。
AGAは髪の毛の抜け方に特徴があります。前髪の生え際(M字部分)や頭頂部の髪の毛が薄くなっていき、治療しなければどんどん進行してしまうのです。例えば円形脱毛症など他の脱毛症は、治療をしなくても改善するケースがあります。しかし、AGAは治療をしなければゆっくりと脱毛が進み、最終的には側頭部と後頭部の髪の毛以外は全て抜けてしまうのです。そのため、AGAを発症したらすぐに治療を開始する必要があります。
AGAの原因は男性ホルモンだと思われている方が多いですが、実際には少し違います。男性の心と体を健康的に保つために重要な男性ホルモン「テストステロン」が、還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつき、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換されることがきっかけでAGAを発症してしまうのです。ジヒドロテストステロンは髪の毛の成長に関わる毛母細胞の働きを阻害するため、髪の毛が十分成長しないうちに抜け落ちてしまいます。これがAGA発症のメカニズムです。
AGAは一度発症すると自力では改善することができません。しかし、プロペシア錠をはじめとするAGA治療薬によって進行を食い止めることが可能です。日本でAGA治療薬として効果が認められている薬には、プロペシア錠の他にも「ザガーロカプセル(デュタステリド)」や「ミノキシジル」などがあります。なお、ミノキシジルには内服薬と外用薬(塗り薬)があり、外用薬はプロペシア錠やザガーロカプセルと併用することでより高い効果が期待できます。
プロペシア錠がどのようにAGAに働きかけるのか、作用機序についてお伝えします。
プロペシア錠にはジヒドロテストステロンの生成を抑える効果があるため、AGAの進行を食い止めることができます。テストステロンが還元酵素5αリダクターゼと結合することでジヒドロテストステロンが生成されますが、プロペシア錠には5αリダクターゼの働きを抑制する作用があるため、ジヒドロテストステロンの生成が阻害されるのです。その結果、ジヒドロテストステロンが生成されなくなり、AGAの進行を抑えることができます。
AGA発症に関わる5αリダクターゼには、Ⅰ型とⅡ型の2つのタイプがあります。このうちプロペシア錠が働きかけるのは、頭部に多いといわれる5αリダクターゼⅡ型のみです。患者様ごとにどちらの5αリダクターゼが多く存在するかは異なるため、プロペシア錠を服用しても効果が期待できないケースがあります。その場合はザガーロカプセルなど他のAGA治療薬を服用するか、HARG+®療法のような注射による治療を行うことがあります。なお、HARG+®療法は頭皮に有効成分を注入する方法で、薄毛部分に直接成分を届けるためより高い治療効果が期待できます。
プロペシア錠は早い方で3ヶ月ほど、一般的には半年程度で効果が現れるといわれています。しかし、服用を続けても効果がなかなか現れず、AGA治療を諦めてしまう方も多いのです。しっかりと効果を出すためには用法・用量を守って正しく服用する必要がありますが、それでも効かない場合は治療方法が合っていないのかもしれません。
AGA治療には内服薬や外用薬による治療の他に、注射によるHARG+®療法があります。HARG+®療法は頭皮に直接有効成分を注入するため、必要な箇所に必要な成分を届けることができ、高い薄毛改善効果が見込まれます。また、プロペシア錠などの内服薬と併用できるのも特徴です。早く効果を実感したい、内服薬だけでは抜け毛が減らない、服用から半年経っても効果なしといった方が、HARG+®療法に切り替えられることもあります。
なお、HARG+®療法は限られた医療機関でしか受けられません。当院ではお取り扱いがございますので、内服薬では抜け毛が止まらないとお悩みの方は当院までご相談ください。
カウンセリング~診察
患者様のお悩みやご希望をお伺いし、頭髪の状態を拝見いたします。施術方法を決定した上で治療費用のお見積りをいたします。
処方
プロペシア錠を処方いたします。
次回ご予約
プロペシア錠は毎日服用いただくお薬のため、お薬がなくなる頃に再度受診いただきます。
施術詳細についてお伝えします。
プロペシア錠の効果を感じるまでの期間は上記の通りです。服用から3ヶ月ほどで抜け毛の減少や産毛が生えているのを実感でき、半年ほどで薄毛の改善効果が期待できます。1年ほど経つと明らかに毛髪のボリュームを感じられることが多いです。
ただし、効果を実感するタイミングには個人差があるため、最低でも半年程度は服用を続けましょう。それ以上服用しても効果が見られない場合は、薬が合っていない可能性があるため当院までご相談ください。別の施術方法をご提案する場合があります。
プロペシア錠の飲み方は1日1回1錠服用です。いつ飲むかの指定は特にありませんが、飲み忘れを防ぐためにも飲む時間は決めておくとよいでしょう。プロペシア錠は24時間作用する薬のため、24時間空けて服用するのが理想です。例えばプロペシア錠を昼食後に服用し、翌日は夕食後に服用してしまうと、服用から24時間経過しているため薬の効いていない時間ができてしまいます。そのため、朝食後や昼食後など決まった時間に服用しましょう。
ただし、アルコールを摂取する可能性がある場合は夕食後の服用を避けてください。プロペシア錠は肝臓に負担がかかるため、アルコールと同時に摂取することで負担が大きくなってしまいます。また、1mgのプロペシア錠を割る(0.5mgにして飲む)、2日に一回(一日おき)にして飲むなど、服用方法を自己判断で変えないようにしてください。
1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む) | ||
生殖器 | リビドー減退 注1) | 勃起機能不全 注1) 、射精障害 注1) 、精液量減少 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等) 注2) |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | ||
その他 | 乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい |
注1) 市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある。
注2) 本剤の投与中止後に、精液の質が正常化又は改善されたとの報告がある。
プロペシア錠の副作用には上記のような症状が挙げられます。性欲の低下やEDなど、男性機能に関する副作用などが比較的多いです。他にも重大な副作用として肝機能障害(頻度不明)があります。
施術内容 | 料金 | 備考 | |
診察料 | 初診 | 5,500円 | |
再診・再処方料 | 0円 | ||
プロペシア (抜け毛治療) |
約1か月分28錠 | 8,250円 | |
約3か月分84錠 | 23,100円 (1ヶ月あたり7,700円) |
※表示価格は全て税込価格となっています。
※料金は予告なく変更する場合がございます。
2000年 | 東邦大学医学部 卒業 |
2000年 | 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院勤務 |
2004年 | 品川美容外科 入職 |
2007年 | 品川美容外科 鹿児島院院長 就任 |
2012年 | 品川美容外科 川崎院院長 就任 |
2013年 | オザキクリニック 新宿院院長 就任 |
2013年 | Kanac美容外科皮膚科クリニック 院長 就任 |
2014年 | 中央クリニック 入職 |
2015年 | 千葉中央美容形成クリニック 開設 |
2018年 | 医療法人社団 美星会 理事長 就任 |
2020年 | 医療法人社団 美星会 東京表参道BeLumiクリニック 開設 |
日本美容外科学会 日本美容皮膚科学会 日本医学脱毛学会 日本先進医療医師会 アラガン社ボトックス、ヒアルロン酸施術資格 サーマクール認定医 ウルセラ認定医 アルジェネス(ボタニカルフィラー)エキスパート(指導医) 日本医療毛髪再生研究会 理事 |